言葉がゆっくりな子への関わり方|おうちでできる7つの工夫

「同じくらいの月齢の子はもうおしゃべりしているのに、うちの子はまだ言葉が出ない」——そんなふうに感じて、少し不安になっている保護者の方は少なくありません。言葉の発達には大きな個人差があり、ゆっくりだからといってすぐに心配しすぎる必要はありません。ただ、日々の関わり方をほんの少し工夫するだけで、お子さまが言葉を育みやすい環境をつくることはできます。

この記事では、児童発達支援エミエル(愛知県東海市名和町)の視点から、おうちでできる関わり方のコツをやさしくご紹介します。

言葉が出る前に育っているもの

「言葉」というと、はっきり単語を話すことを思い浮かべがちですが、その手前には大切な土台があります。それは、「人と気持ちを通わせたい」という気持ちや、目を合わせる、指をさす、身ぶりで伝えようとする、といった力です。

たとえば、ほしいものを指さして大人の顔を見る「指さし」は、言葉が出る前の大切なサインです。声にならない「あー」「うー」といった声(喃語=なんご、はっきりした単語になる前の赤ちゃん言葉のこと)も、立派なコミュニケーションの芽です。

まだ単語が出ていなくても、こうしたやりとりが育っていれば、言葉はその上に少しずつ積み上がっていきます。「単語の数」だけでなく、「伝えたい気持ちが育っているか」に目を向けてみてください。

おうちでできる7つの工夫

1. お子さまの見ているものに、言葉をそえる

お子さまが車を見ていたら「ブーブーだね」、犬を見つけたら「わんわんいたね」。お子さまの視線の先にあるものに、短い言葉をそえてあげます。これを「実況中継」と呼ぶこともあります。大人が先に言葉を教え込むよりも、お子さまが今まさに興味を向けているものに言葉を結びつけるほうが、ずっと記憶に残りやすいのです。

2. 短く、ゆっくり、くり返す

大人はつい「あっちに大きなわんわんがいるから見てごらん」と長く話しがちですが、言葉がゆっくりなお子さまには「わんわん、いたね」くらいのシンプルさがちょうどよいことが多いです。短い言葉を、ゆっくり、何度もくり返す。この積み重ねが、言葉と意味を結びつける助けになります。

3. 少しだけ「間(ま)」をつくる

お子さまが何かを伝えようとしたとき、すぐに大人が先回りして叶えてしまうと、伝える必要がなくなってしまいます。ジュースを指さしたら、すぐ渡さずに「ジュース、ほしいの?」と一呼吸おいてみる。この「間」が、お子さまが声や身ぶりを出すきっかけになります。

4. 選ばせる場面をつくる

「どっちにする?」と2つの選択肢を見せて選んでもらうのも効果的です。「りんごとバナナ、どっち?」と実物やイラストを見せると、指さしや発語が引き出されやすくなります。自分で選べた、伝わったという体験は、「もっと伝えたい」という気持ちにつながります。

5. 言い直しはそっと、正しい形で返す

お子さまが「あっあっ」と言ったとき、「ちがうでしょ」と否定するのではなく、「わんわんだね」とさりげなく正しい言葉で返してあげます。間違いを指摘されると、話すこと自体が嫌になってしまうことがあります。責めずに、正しいモデルをそっと見せることが大切です。

6. 絵本や歌をいっしょに楽しむ

同じ絵本をくり返し読む、手あそび歌をいっしょに楽しむ——こうしたリズムのある関わりは、言葉のインプットにとても効果的です。「上手に読ませよう」とがんばる必要はありません。お子さまが好きなページだけをくり返しても、じゅうぶん意味があります。

7. できたことに、たっぷり反応する

声を出せた、指をさせた、目が合った。そんな小さな「できた」に、笑顔で「うん、そうだね!」と反応してあげてください。「伝わった」という手ごたえは、次のコミュニケーションへの何よりの原動力になります。

気になるときは、ひとりで抱え込まないで

工夫を続けても、「やっぱり心配」「他の子と比べて気になる」という気持ちが消えないこともあると思います。そんなときは、どうかひとりで抱え込まないでください。

言葉の発達には個人差が大きく、月齢だけで「遅い・遅くない」を単純に判断することはできません。だからこそ、気になる場合は自己判断で決めつけず、専門機関に相談することをおすすめします。市町村の子育て支援窓口や保健センター、かかりつけの小児科、そして児童発達支援施設などが相談先になります。相談することは「大げさなこと」ではなく、お子さまの育ちを支える前向きな一歩です。

相談したからといって、必ず何かの支援につながるわけでも、診断がつくわけでもありません。「話を聞いてもらえて安心した」だけでも、じゅうぶんに意味のあることです。

エミエルにできること

児童発達支援エミエル(東海市名和町)では、0〜6歳のお子さまを対象に、個別療育と集団療育を組み合わせた支援を行っています。言葉やコミュニケーションについても、一人ひとりの「今できること・もう少しでできそうなこと」に合わせて、遊びの中で楽しく力を育んでいきます。送迎あり・土曜日のご利用も可能です。

「うちの子の言葉、相談してみたいな」と思われたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。見学やご相談は随時受け付けています。「まだ迷っている段階で…」という方こそ、大歓迎です。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。お子さまの発達について医学的な心配がある場合は、かかりつけ医や専門機関にご相談ください。

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